スポンサーリンク

土用の丑の日?いつウナギを食べる?本当は詳しく知らない日本人

グルメ
この記事は約5分で読めます。

日本は四季の国。
春夏秋冬、それぞれの季節の楽しみ方があります。
あなたは春夏秋冬のうち、どの季節が好きですか?

私の友達にこの質問をしたとき、
たいてい返ってくる答えが、です!

夏と答える人は、
元気いっぱい、パワフルな行動力に満ち溢れた
エネルギッシュな人が多い気がします。

ちなみに私は、夏は嫌いです…(^_^;)
なぜなら、毎年毎年、しっかり暑すぎて
ホントに耐えられないからです(笑)

猛暑が続くと何をするのもだるくなって
やる気がぜんぜん起きなくなってしまいます。
いわゆる夏バテですね

「そんな時には、ウナギを食べてスタミナをつけろ!」って言われます。

ウナギといえば、土用の丑の日。
「土用の丑の日」って学校で習ったわけでもないのに、
みんな知っていますよね。

でも、土用の丑の日にどんな意味があるのか
説明できる人はどのくらいいるでしょう?

恐らくほとんどの人が
「土用の丑の日」という言葉は知っていても、
何なのか?まで詳しく説明できないでしょう。

そこで今回は、
土用の丑の日という単語の由来や意味、
なぜうなぎを食べるのかなど、
「土用の丑の日とは何なのか?」について
解説してしていきます!

 

スポンサーリンク

土用の丑の日って一体なに?

「土用の丑」という言葉は何なのでしょう?

とりあえず、単語の前半にある「土用」と
後半の「丑」について考えてみましょう。

 

「土用」は、中国由来の言葉

あなたは中国史に興味はありますか?
中国史といえば、三国志や最近ではキングダムが人気です。

中国の王朝には、古くから
五つの色(黄、青、白、赤、黒)から配当された
シンボルカラーがあります。

ちなみにキングダムで有名な秦のシンボルカラーは黒です。

この五つの色を割り当てるという考え方は
陰陽五行説という思想からきています。

五行にあたるのは「木、火、土、金、水」。
つまり、簡単にいうと、
この世界は五つの要素で作られているという考え方です。

そして、この五行説を
季節に割り当てようとした人がいました。

春は木、夏は火、秋は金、冬は水

あれ?
一つ余りましたよね。

そう!余ったのは「」です。

そこで、余りものとなった「土」が可哀そうということで、
季節の変わり目、各季節の最後の18日間を
「土用」としたのです。

 

「丑」という単語は十二支のうしが由来

では、単語の後半部にある「丑」という単語についてです。

丑はきっとあなたも見覚えがあるでしょう。
年賀状でよく見る十二支の「丑(牛)」です。

現代では、干支(えと)は年を表すときしか使いませんが、
昔は日付まで干支(えと)で表していました。

そうすると、12日に一度は丑の日がやってきます。

つまり、土用の丑の日とは、
各季節の最後18日間の中にある丑の日ということになります。

 

スポンサーリンク

なんで土用の丑の日にウナギを食べるの?

土用の丑の日とは、各季節の最後18日間の丑の日のこと。

つまり、各季節にあるということは、
夏だけでなく、春夏秋冬それぞれに土用の丑の日があるはず。

そうなんです!
土用の丑の日というのは、本来、
春夏秋冬のすべての季節に存在するものなんです。

では、なぜ現代では
夏の土用の丑の日ばかりが注目されるのでしょうか?

それは土用の丑の日に「ウナギを食べる」習慣に
深く関係しています。

スタミナをつけるといったらウナギ

ウナギには、ビタミンA、ビタミンB1・B2、ビタミンD、ビタミンE、
亜鉛、カルシウムなど疲労回復に効果が高いと言われる栄養素が
たくさん含まれています。

スタミナをつけるためにウナギを食べることは
ず〜っと昔からあったんです。

どのくらい昔かというと、
今から1200年以上前、日本の奈良時代まで遡ります。

奈良時代の末期に「万葉集」という日本最古の和歌集が生まれたのは
歴史や古典の授業で習いましたよね。

最近のニュースでは、新元号「令和」の出典元として
「万葉集」が一躍、脚光を浴びました。

この「万葉集」を完成させた
大伴家持が詠んだ歌の中にこんなフレーズがあります。

『石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ むなぎとり召せ』

この歌は、「夏バテにはむなぎ(ウナギ)を食べるといい」と詠んでいます。

つまり、奈良時代には既に、
「夏には栄養のあるウナギを食べて夏バテを乗り切ろう!」
という考えがあったんです。

そして時は流れて、江戸時代。
当時さまざまな分野で目覚ましい功績を残した
平賀源内という大天才がいました。

ある時、一人のウナギ屋さんが平賀源内の元に
「夏の間、売り上げが落ちるんだけど、どうしたらいいですかね?」
と相談しにきました。

相談を受けた平賀源内は
ウナギ屋さんの売り上げをあげるために
看板を書くことにしました。

そしてその看板を書いた日がちょうど「土用の丑の日」だったのです。

「本日、土用の丑の日」

この看板は一躍、市民の注目を集め、大繁盛!

それを見た他のウナギ屋さんも、次々に真似をして
どのウナギ屋さんも商売繁盛で大成功したそうです。

それが夏の土用の丑の日にウナギを食べるという習慣になり、
いつの間にか、『土用の丑の日は夏』という認識に変わっていきました。

スポンサーリンク

まとめ

土用の丑の日にウナギを食べるという文化は
今から1200年以上前に至るまで、深い歴史がありました。

現在では、土用の丑の日だけでなくとも
1年中、ウナギを食べる機会はありますが、
夏の暑い日に土用の丑の日にウナギを食べるという文化は
これからも楽しんで残していきたいですね。

今年の夏もウナギを食べて、夏バテを乗り切りましょう!